2023年の8月、私が大学2年生だった時に早稲田大学で応用数理国際会議(ICIAM)というものが開催されました。道案内や講演補助のアルバイトを募集していたため、応募しました。開催地は理工生が普段通っている西早稲田キャンパスではなく、本部キャンパスでした。あまり行く機会がなく、キャンパス内で迷わないか心配なので西早稲田キャンパスで開催してほしかったですけど、狭いので、仕方がないですね。
6日間の日程があって、初日の夜は歓迎パーティーが行われていました。早稲田の本部キャンパスの隣にあるリーガロイヤルホテルというホテルで行われていました。アルバイトの仕事の種類はいろいろあって、私の役割は、キャンパスからそのホテルへの行き方が分かりにくいので道案内をするというものでした。国際会議なので当然海外から来ている人がほとんどで、英語で道案内をしましたが、何人かの案内の人が立っていてそれぞれの人がこっちに行ってください、という感じだったので全く大変ではなかったです。それで、パーティが終わったらキャンパスの方に戻ってくる人がいるのでその人にキャンパスはこっちですよと案内をしました。その中でICIAMと書いてある団扇を配っていました。授業で会っている先生方も何人か私の立っていた道を通っていったので、団扇を受け取ってもらおうとしたのですが、あまり受け取ってもらえませんでした。外国からの参加者には受け取ってもらえる率が高かったです。
2日目からは、会議の本番(?)が始まって、各部屋で行われる講演の補助と、ポスター発表の部屋でのポスターを貼る手伝いの2種類の仕事をやりました。各部屋で行われる講演の補助では、タイマーで時間を計ったり、質問者にマイクを渡しに行ったりということをしました。講演を聞いていましたが、まったく何を言っているか分かりませんでした。講演はもちろん英語です。そのため途中からものすごく眠くなってきて、耐えるのが大変でした。
ポスター発表の部屋では、ポスターを貼りに来る人に、テープを渡したり、何時までに剥がしに来てくださいということを伝えたりする仕事をやりました。ポスターは、規定の時間までに剥がしに来なければこちらが捨てるとなっていたのですが、意外と捨ててしまって持って帰らない人が多かったので驚きました。せっかくのポスターなんだから記念に持って帰る人が多いのかなと思っていましたが、確かにかさばるし邪魔かもしれません。
そのポスター発表の部屋で少し困ったことが起こりました。ある参加者の方が、wifiがつながらないんですと言ってきました。そこで、私含め何人か周りにいた人が接続の手助けをしたのですが、うまくいきませんでした。その翌日、また同じ人が来ました。「イーホンが買いたいんです」と言われて、イーホンって何だろう…と2秒くらい考えて、iPhoneのことだと分かったので、早稲田駅周辺より高田馬場駅周辺に言ったほうが家電がいっぱい売ってそうなので良いと思います、と伝えました。その後、その方には会っていないのでどうなったのか分かりません。
他には、今回はポスターは用紙を縦向きに貼る向きのスペースしか用意されていなかったのですが、横向きのポスターを持ってきてしまった人もいました。皆さんはもし学会でポスター発表をするときには向きに気をつけてください。
このアルバイトは早稲田の学生以外の人も応募可能で、一緒のグループだった人の中に他大学の数学科の院生の方も何人かいました。早稲田の学生で応募できたのはおそらく理工学部の人だけだったと思います。それで、早稲田の学生は本キャン周辺の地理が分かっているだろうと思われていたのですが、普段理工学部生が通っているのは西早稲田キャンパスなのであまり分からなかったです。
服装はポロシャツが支給されました。最終日には来ていたポロシャツを持って帰ってもいいと言われたので私は持って帰りましたが、タンスにしまってそれからは一度も出していません…
昼食は、高級そうなお弁当がもらえました。味もすごく美味しかったです。初日以外の5日間は全てもらったお弁当を食べられました。毎日違うメニューで、個人的には中華料理のお弁当が一番美味しかったです。
あとは、会議の参加者に配っていたお土産で余ったものがアルバイトの人にも配られました。お土産の種類は、手持ち扇風機、地図とボールペンとノートと風呂敷が入った箱、それと忘れてしまったのですがもう1種類何かがありました。私は箱をもらいました。アルバイトを取りまとめていた先生が風呂敷は高級なやつだと言っていました。風呂敷は、食べ物の箱をくるんで鞄に結びつけている参加者の方を何人か見かけて、そういう使い方があったのかと初めて知りました。
時給は2000円で、上級生の方で大変そうな仕事を任されていた方も同じ時給だったので、学部2年でこのアルバイトに参加できた私はとてもラッキーでした。ちなみに次回のICIAMは、4年後の2027年、オランダのデン・ハーグという都市で行われるそうです。
このアルバイトをしてみて、世界には応用数学に携わっている人が、この学会に来ている人だけでもこんなにいっぱいいるんだな、という感覚が持てたので良かったです。また、中国から来た講演者の方(大学院生くらいの若い方)が、講演前で緊張しているので落ち着くために私のいた部屋(その時は講演がなかった)に来て、中国と日本のことについて話すことができました。お互いに英語が母語でない者同士で何分間も会話したことがなかったので、英語を通して世界中の人とコミュニケーションできるんだということも実感できて良かったです。この経験は、早稲田に入って良かったことランキングの上位に来ると思います(*^^*)
コメント